■ウェーブレット解析プログラムの概要
ウェーブレット解析は、時系列データや画像解析を行うエンジニアリングやサイエンスの分野でよく使われている技術です。不連続・非定常波形信号の一般的な解析手法であるフーリエ変換に代わってウェーブレット変換が注目を集めています。従来の波形信号処理に比べ時間分解能を飛躍的に高め、突発的事象、時間の経過と共に周波数が変化してしまう非定常周波数の分析に最適です。ウェーブレット関数を用いた信号分解は、時間とスケールの関数として、信号の中のエネルギーを画像として構築できます。ウェーブレット分析は、地球システム科学、地球物理学、医学物理、天文学等、幅広い分野で利用が可能です。
■主な機能
時系列データ、画像データに対応
機 能 | 機能概要 | |
波形編集 | 平滑化 | 移動平均を用いて時系列データの変動を滑らかにする。 |
ゼロ合わせ | データの中間値を0に設定する。 | |
R-R間隔 | 検出した波形の極大値の点の間の間隔を時系列データに置き換える。 | |
フィルター | 高・中・低帯域の周波数成分を除いた時系列データに置き換える。 | |
演算編集 | 時系列波形全体に対して、四則演算を適応する。 | |
区間選択 | 解析対象区間を選択する。 | |
区間削除 | 解析対象区間よりノイズ等の不要部分を削除する。 | |
画像編集 | 平滑化 | 移動平均を用いて画像データの変動を滑らかにする。 |
メディアン | 近傍の中央値を使ったフィルタ。インパルス雑音を取り除く事ができる。 | |
区間選択 | 解析対象区間を選択する。 | |
ウェーブ レット解析 (時系列) |
多重解像度 分解 |
離散1次元ウェーブレット変換により時系列データを各レベルに分解表示する。 (分解レベルは1~5段階、ドビッシを選択可能) |
係数表示 | ウェーブレット係数を色の濃淡により画像表示する。 | |
ノイズ除去 | 離散1次元ウェーブレット順変換・逆変換を使ったノイズ処理が行える。 | |
ヒストグラム | 分解された時系列データのヒストグラムを表示する。 | |
ウェーブ レット解析 (画像) |
多重解像度 分解 |
離散2次元ウェーブレット変換により画像データを各レベルに分解表示する。(分解レベルは1~5段階、ドビッシを選択可能。表示は、ツリー表示、スケア表示。) |
ノイズ除去 | 離散2次元ウェーブレット順変換・逆変換を使ったノイズ処理が行える。 | |
ヒストグラム | 分解された画像データのヒストグラムを表示する。 | |
統計値 | 最大値・最小値 | 解析対象の最大値と最小値を求める。 |
平均 | 解析対象の平均値を求める。 | |
標準偏差 | 解析対象の標準偏差を求める。 |
■動作環境
コンピュータ本体 | CPU: Pentium III 266MHz以上を搭載し、Microsoft Windows 2000 / XP /Vista /7 が稼働するパーソナルコンピュータ |
メモリ | 64MB以上 |
ハードディスク | 20MB以上 |
ディスプレイ | 解像度 1024×768、色数 256色以上 |