■カオス解析プログラムの概要
構成論的シミュレーションプログラムで生成した時系列データや、脳波、脈波、体温、心電、血圧、音声データなどの生体信号や、モータ、自動車、トラクター等の機械的振動、電力使用量、水道使用量、ダムの水位の変化、インターネット回線使用率、株価変動、気温変化、人口変化など、観測系から収集したあらゆる時系列データを、カオスの手法によって状態空間上のアトラクターへ埋め込み、その幾何学的形の複雑さ(フラクタル次元)や、軌道の不安定さ(リアプノフスペクトル)などの計算を行いカオス性の度合いを数値化することができます。
また、計算前の処理として必要な時系列データの加工や、フィルタ機能も充実し、基本的なカオスデータ(ローレンツ、レスラー、ロジスティック)を生成する機能も搭載しています。
■機能一覧
●解析対象データ点数:サンプリング件数 最大100,000件まで対応
●解析対応次元:20次元まで対応
機 能 | 機能概要 | |
編 集 機 能 |
平滑化 | 移動平均を用いて時系列データの変動を滑らかにする。 |
補間 | 観測(測定)点数の少ない時系列データの点数を増やす。 | |
間引き | 観測(測定)点数の多い時系列データの点数を減らす。 | |
ゼロ合わせ | データの中間値を0に設定する。 | |
スケーリング | 上限下限を入力し、その範囲内にデータを規格化する。 | |
ノイズカット | 時系列波形に含まれるノイズを除去する。 | |
R-R間隔 | 検出した波形の極大値の点の間の間隔を時系列データに置き換える。 | |
包絡線 | 検出した波形の極大値をスプライン補間し時系列データに置き換える。 | |
フィルター | 高・中・低帯域の周波数成分を除いた時系列データに置き換える。 | |
演算編集 | 時系列波形全体に対して、四則演算を適応する。 | |
区間選択 | 分析対象区間を選択する。 | |
区間削除 | 分析対象区間よりノイズ等の不要部分を削除する。 | |
一括波形編集 | 同じ波形編集内容で波形編集する対象のファイルを一括編集する。 | |
表 示 機 能 |
時系列波形表示 | 時系列波形の表示を行う。 |
アトラクター (ターケンス)表示 |
時系列データからアトラクターを再構築し、表示する。 | |
ポアンカレセクション表示 | 時系列データのポアンカレセクションを表示する。 | |
ローレンツプロット表示 | 時系列データの2次元写像(ローレンツプロット)を表示する。 | |
FFT表示 | 時系列波形に含まれる周波数成分の分布を表示する。 | |
計 算 機 能 |
リアプノフスペクトル 計算・結果表示 |
アトラクターの軌道の不安定性を表し、カオス性の有無が判断できる。 |
フラクタル次元(相関次元) 計算・結果表示 |
時系列波形を多次元の幾何学的構造とみなし形状的な複雑さの程度を表す。 | |
フラクタル次元(ヒグチ) 計算・結果表示 |
時系列波形を1次元の幾何学的構造とみなし形状的な複雑さの程度を表す。 | |
自己相関計算・結果表示 | 時系列データの自己相関関数の計算を登録する。 | |
相互相関計算・結果表示 | 2つの時系列波形間の相互相関関数の計算を登録する。 | |
相互情報量計算・結果表示 | 2つのアトラクターが共有する情報量と時間経過に伴う情報の損失の計算を行う。 | |
ツ | ル |
データ生成 | ローレンツデータ、レスラーデータ、ロジスティックデータを生成する。 |
データ変換 | 各種バイナリデータや、CSVデータを本製品で使用できるテキストデータへ変換する。 |
■動作環境
コンピュータ本体 | CPU: Pentium III 266MHz以上を搭載し、Microsoft Windows 2000 / XP /Vista /7 が稼働するパーソナルコンピュータ |
メモリ | 64MB以上 |
ハードディスク | 20MB以上 |
ディスプレイ | 解像度 1024×768、色数 256色以上 |